経営計画の作成と進捗管理支援、補助金や助成金の申請サポートを通じて経営者の財務のお困りごとを解決するコンサルティング会社、株式会社ティー・エー・リンクです。
弊社は、財務・会計上の課題を的確に分かりやすく抽出し、「課題解決の方法」と「経営者が描く【将来の目標】【未来のありたい姿】を実現させるための戦略・戦術」を経営計画の作成を通じてサポートを行っております。
いま起こっている財務・会計上の課題を的確に抽出するとともに、経営者が描く「将来の目標」「未来のありたい姿」から逆算しながら経営計画を一緒に作成するサポートを行っております。
今回は、「経営幹部合宿のススメ」と題し、経営者だけでなく幹部の方と一緒に自社について考える機会の重要性について解説していきます。
経営者の目線では見えてこなかった強みや課題などが見えてくるきっかけとなります。
特に、決算をむかえ、これから経営計画の作成・見直しをする予定の方は、今回の内容を参考にしていただければと思います。
目次
経営幹部合宿のススメ
オススメポイント①
オススメポイント②
オススメポイント③
経営幹部合宿のタイムライン設計とポイント
本コラムは動画でも解説中!ぜひご覧ください。
経営幹部合宿のススメ
経営計画の策定や、今後の戦略を考える場面では、経営者だけでなく、経営幹部と一緒に議論を重ねながら方向性を定めていく方増えています。
しかし、実際に取り組もうとすると、半日や1日といった限られた時間では十分に話し合えない、という声を多く耳にします。
これは実際によく見られる状況ですし、そのように感じている経営者の方が増えているのも実情です。
そこで、弊社がお勧めしているのが「1泊2日の経営幹部合宿」です。
今回のブログでは、この経営幹部合宿をどのように活用すべきか、そして合宿の中で何を行うと効果的かについてご紹介していきます。
オススメポイント①:SWOT分析で現状を可視化する
たとえば、「来期以降の経営戦略を考えたい」というテーマで合宿を実施する場合、まずは、「現状分析」「SWOT分析」を取り入れることをおすすめしています。
具体的には、自社の内部環境である「強み」と「弱み」を洗い出します。
そして、外部環境に関する「機会」と「脅威」についても整理します。
こうした分析を通じて、今の自社がどのような立ち位置にあるのか、客観的に把握することが可能になります。
特に有意義なのは、経営者が考えるSWOTと、経営幹部が捉えているSWOTが、必ずしも一致しないという点です。
弊社のこれまでの支援実績から見ても、経営幹部から、経営者自身が気づいていなかった強みや課題が出てくるケースは非常に多くあります。
たとえば、経営者が「これは当社の強みだ」と考えていたことが、経営幹部から見ると「むしろ課題だ」と認識されている、ということも稀にあります。
そのため、経営者1人で分析するのではなく、経営幹部の知見や視点も含めてSWOT分析を行うことが、非常に効果的だと考えています。
さまざまな角度から会社の実態に光を当てることができ、より実効性の高い現状分析につながります。
ですので、経営幹部合宿を実施する際は、最初のプログラムとして、幹部の皆さんと一緒にSWOT分析に取り組むことをおすすめしています。
オススメポイント②:部門ごとの目標設定で戦略を具体化する
SWOT分析の後には、会社全体あるいは各経営幹部が担当している部門・事業部ごとに目標を設定することをおすすめしています。
SWOT分析を通じて、自社の強みや外部環境における機会が明確になった後は、それらをどのように事業戦略に活かしていくのかを具体的に検討していく必要があります。
会社全体としての戦略だけでなく、自部門ごとの戦略にも落とし込むことで、より実効性の高い計画を策定することが可能になります。
このプロセスを丁寧に進めることで、経営計画や戦略の中身は格段に充実していきます。
そのため、SWOT分析に続くステップとして、目標設定の時間をしっかり設けていただくことを推奨しています。
オススメポイント③:場所を変えて集中できる環境を整える
経営幹部合宿を1泊2日で実施する際、社内の会議室で行うことも可能ですが、弊社では、できるだけ場所を変えることをおすすめしています。
日頃業務を行っているオフィス内で合宿を実施すると、どうしても通常業務が気になってしまい、スタッフからの問い合わせが入るなど、集中しづらい環境になることが多いのが実情です。
自社内での開催が必ずしも悪いわけではありませんが、本来の目的である「戦略に集中する時間」を確保するには、環境を変える方が効果的です。
たとえば、近隣の会議室を借りるのも一案です。また、可能であれば宿泊施設で1泊2日、経営者と経営幹部が真剣に話し合える場を設けるのが理想的です。
場所を変えるだけで、思考の切り替えがしやすくなり、より本質的で集中力の高い議論が可能になります。
多少の費用はかかるかもしれませんが、それ以上の成果が得られると感じています。ぜひ一度、環境を変えての経営幹部合宿を試してみてはいかがでしょうか。
経営幹部合宿のタイムライン設計とポイント
経営幹部合宿の進行スケジュールについて、弊社では以下のような2日間の構成を推奨しています。
まず1日目は、SWOT分析の実施です。
内部環境の「強み・弱み」、外部環境の「機会・脅威」を洗い出した上で、できればクロスSWOT分析も行っていただくと効果的です。
たとえば、「自社の強み」と「外部環境の機会」を掛け合わせた際に、どのような戦略や取り組みが可能かを検討します。
また、「自社の課題」と「外部環境の機会」を組み合わせて分析することで、その課題を克服しなければ機会を逃してしまうリスクについても見えてきます。
このような分析を通じて、非常に実践的で中身の濃い戦略立案が可能になります。
SWOT分析の結果を踏まえ、2日目には「会社全体の戦略」や「部門別の目標設定」へと議論を進めていきます。
この2日間の流れで合宿を構成していただくと、全体像を整理しながら、戦略と実行計画がしっかりつながった内容になります。
参加人数の目安としては、5~6名程度が最適です。
もちろん2~3名でも実施可能です。
反対に人数が多すぎると議論が発散し、収拾がつかなくなる可能性もあるため、6名程度までに抑えるのがよいでしょう。
経営者の皆様には、オブザーバーとしてご参加いただき、最終的な意思決定のみに関与されることをおすすめしています。
議論の途中で経営者が頻繁に意見を述べてしまうと、幹部がそれに引きずられ、自由な発言がしづらくなることもあります。
もちろん、幹部が経営者の意見に左右されず、主体的に議論を進められる組織であれば、経営者の方も積極的にディスカッションに参加していただいて問題ありません。
ただ、基本的には経営者は議論を見守り、最終判断のみを担うスタンスの方が、幹部メンバーの主体性や思考力を引き出しやすくなります。
このようなタイムラインで経営幹部合宿を設計すると、戦略の質と実行力が大きく高まります。
ぜひ、合宿の設計や運営の参考にしていただければと思います。
今回は「経営幹部合宿のススメ」についてお話ししました。
3月決算の企業も多く、3月から5月にかけては、幹部合宿を実施し、目標設定や戦略の共有を行うのに適した時期です。
ぜひ今回の内容を参考に、経営幹部の皆さまで意見を出し合い、今後の方針について深く議論する機会を設けていただければと思います。
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