皆様、こんにちは。中小企業の輝く未来を支援するナビゲーター、株式会社ティー・エー・リンクの田中です。
起業当初の勢いで立てた経営計画に穴がないか?
10年〜ではなく、3〜5年後の目標「中期経営計画」の見直し・解決を目的とした、経営者さまからのご相談が増加しております。
経営計画とは、簡単には「会社のお金の道標(みちしるべ)」。
事業活動の舵取りに欠かせない羅針盤のような存在でもありますが、勢いや直感に頼った場当たり的な経営方針が企業のピンチを招いてしまう事例は少なくありません。
今回の記事で解説するのは、以下3点、
【1】大前提、経営計画の見直しをしないことのリスク
【2】経営計画を見直す”時期”
【3】経営計画の見直す2種類の”方法”
無論、ほとんどの経営者さまにとって、経営そのものが初めてです。
経営計画の見直し方を事例と共に紹介して参りましょう。「絶対にやってはならない」NGも記事最後にご説明しますので、ぜひご一読下さい。
目次
経営計画見直しを放置する理由・やるべき理由はシンプル
中小企業の経営計画見直し、スパンとタイミングをしっかり把握
中小企業の経営計画見直し方法、「再構築」と「部分的修正」
中小企業(個人事業主)の中期経営計画見直し 弊社事例
【背景】事業を1本化、支出も経営計画も大幅変更
【見直し内容】中心は、新規項目の追加・売上計画の「再構築」
【見直しの結果】現状把握と新しい課題の発見、品質向上にも貢献
中小企業の経営計画(中期経営計画)見直しは、必ず行う必要がある
目標自体を低く下げるのはNG
経営計画・事業計画書・中期経営計画の作成はティー・エー・リンクにお任せ!
【前提】中小企業が経営計画見直しを放置する理由・やるべき理由はシンプル
実践的なアドバイスより前、経営計画の見直しを怠ることで被る企業のピンチ、状況下に陥る背景についてご説明します。
【1】金融機関への融資が難航する
【2】”いま”動かせる資金を正確に把握できないことで、突然のアクシデントへの対応が困難
上記2点は、財務計画を”なんとなく”で作成した、全ての中小企業が抱える課題でもあります。
たとえば、資金が底をつくとして「そのタイミングが半年後である」ことを予め把握できているのであれば、猶予をもって「資金調達」「追加融資」を計画することができます。
しかしながら、発覚が半月前となれば、対策も限られてきてしまうでしょう。
もちろん、場当たり的な経営では、今後の資金悪化・財政悪化を予見することもできません。突然のアクシデントへの対応を講じるためにも「いつ・幾ら、動かせるのか」把握、で計画を見直し、状況に応じて組み立てる必要があるのです。
それでは、以上を前提に、具体的な財務計画の見直し方について解説してまいります。
中小企業の経営計画見直し、スパンとタイミングをしっかり把握
経営計画の見直しを行う際、念頭に置いて欲しいポイントは、「スパンとタイミング」。見直しを行う”時期”を意識する必要性の理解が必要です。
確認のスパンが短期であればあるほど好ましいのは、ちょうど、ダイエットを成功させる方が毎日体重計に乗るイメージと一緒かもしれません。当初計画とのズレを把握するためにはマメなチェックが欠かせません。
そのため、経営計画はできれば毎日でも見直してほしいと弊社では考えています。
決算書と合わせて細かく計画を見直し、予測とのズレの原因を把握することで経営状況に応じた柔軟な対応・判断をとることが可能になります。
初めのうちは毎日の確認こそ難しいかもしれませんが、最低でも月毎のチェックは徹底すべきでしょう。
また、事業環境(外部環境)が変化したタイミングも、経営計画の見直しが必須です。
2022年9月現在で言えば「原油高でコストが当初よりも嵩んできた」「コロナ禍で来店が減った」などが外部環境の変化に該当します。
ほか、
急に特定の商品が売れなくなった時
企業のやりたいことや経営理念が変化した時
事業・売上構成が変わった時
事業内容や企業ごとによっても異なりますが、恒常的に売れている商品(サービス)が突如売れなくなったケース。経営計画の見直しを行うことで、計画の修正箇所が浮き彫りになります。
いっぽう、計画が順調にはこんでいるケースも同様、さらに利益を積み上げられる工夫を計画に組み込むことができるようになります。
→経営計画についてのお悩み相談はお気軽にティー・エー・リンクへ!
中小企業の経営計画見直し方法、「再構築」と「部分的修正」
次に、財務計画の見直し方法に着目していきます。
経営計画をゼロベースで1から作り直す
売る商品(サービス)、事業内容が大幅に変化する場合は、大幅な計画変更を余儀なくされます。そういった場合「見直し」ではなく、「0からの再計画」を講じる方がベター。後ほど事例でもご紹介しましょう。
経営計画書を部分的に修正・改善する
作成した計画書からの変更が予期されるポイントを部分的に修正する方法は、現在の状況から未来を予見、当初作成した計画書の数値を見直しすることから始まります。
たとえば、「売上減」が予想される場合は、当初の売上計画の数値を当初から下方修正しなければなりません。
いっぽう、売上増を志す戦略を企てる場合は、削減できる項目の見直し・圧縮を行う必要があります。たとえば計画当初より経費が増えてきたのであれば、「真に必要な経費かどうか」改めてチェックする機会を設けてコストカットを実現できます。
どちらも、計画修正に伴った資金残高を確認することとセットで行うことも強調せねばなりません。
→経営計画の見直し・修正にお悩みでしたらティー・エー・リンクへご相談ください!
中小企業(個人事業主)の中期経営計画見直し 事例
今年2022年5月より新規事業を立ち上げた方の事例をご紹介しましょう。
【背景】事業を1本化、支出も経営計画も大幅変更
もともとはHP制作・ライティング・動画編集…etc. マルチに仕事を引き受けるフリーランスであった彼女が、”人の話を聞いて図に起こす”資料制作・思考整理事業者『graphicca』へ転身するにあたっては、大幅な経営計画の見直しが急務。
事業を一本化するにあたり、計画はじめにはかからなかった支出が増額したことに、ご相談の背景があります。
まずは初めに作成した経費計画を見直し、増えた経費項目を追加していきます。
画像内の赤紫に塗られた箇所が、新たに増えた項目です。
・サービスの品質向上を目的としたツール導入の経費 (Web会議ツール、デザイン用ツール)
・資格習得・スキル獲得への自己投資 (コーチング資格取得、傾聴力向上のための研修費)
事業変更に伴った支出見直しの重要性は、個人事業主であっても企業経営者であっても変わりません。
【見直し内容】中心は、新規項目の追加・売上計画の「再構築」
「毎月どれぐらいのお金がかかり、年間では幾らになるのか。」
上項目に加え、出張費に図書代など。これからかかる費用も予見、項目立てて支出金額をクリアにしていくと共に、売上計画の再構築も並行して進めていきます。
特段、今回のケースでは、事業の構造自体が変化しているため、抜本的な見直しが求められています。
開業前は3年後の売上目標を600万円に設定し、利益内訳をWeb制作とライティングが大きく担っておりましたが、『graphicca』では資料制作、思考整理、価値観整理、経営タスク整理などサービスも細分化されていることに特徴を持ちます。
各それぞれのサービス内容を丁寧にヒアリングし、分野ごとの値段、販売目標数を目標から逆算して割り振っていくことで、価格設定の見直しも一緒に考案していきました。
【見直しの結果】現状把握と新しい課題の発見、品質向上にも貢献
客観的視点から毎月かかる経費を確認することで、
・「売上の最低ライン」の把握
・「必須スキル」の選定と取得期限の明確化
が明瞭化したほか、イレギュラーに発生する「出張経費」が利益を圧迫する問題も見えてきました。
『graphicca』は新規のサービスであり相場が決まっておりません。
ご相談前は労働時間を基準に値段を設定していましたが、経営計画見直しを機に、競合他社の価格を反映させる、サービス品質の見直しに時間をとることにも貢献することができました。
中小企業の経営計画(中期経営計画)見直しは、必ず行う必要がある
弊社は中小企業の対応例・実績を多く持ちますが、上に例示した個人事業主のケースは分社、新規事業に伴った経営計画作りを企てている方に参考になると考え、掲載しました。
最後に、中期経営計画の見直しで「絶対にやっていけない」注意に触れて、記事を終わりにしましょう。
目標を達成できなさそうだから、目標自体を低く下げるのはNG
そもそも経営計画とは「ありたい姿を描き、現状と理想のギャップを埋めていくためのアクション・目標」を定めたもの。大きな事業変化や会社のビジョンそのものです。
当初の計画が達成できず、目標を下げることはダイエットの目標値を下げることと一緒。
経営計画を作成した意義・目的が本末転倒になってしまいます。
経営計画・事業計画書・中期経営計画の作成はティー・エー・リンクにお任せ!
代表の田中は経営セミナーの講師として12年間活動し、延べ500社の中小企業の経営計画を作成してきました。ティー・エー・リンクの強みは、起業経験があり経営者の業務をわかっている経営コンサルタントだからこそ、社長の悩みに深く寄り添ってご提案できるアイデアをたくさん持っています。
目標を下げるわけでなく、達成から逆算するために計画を都度見直す弊社は、経営計画作成のみならず、アクションの実行まで第三者目線からサポートすることにご好評頂いております。
繰り返しになりますが、経営はほとんどの方にとって初めてのこと。
当初立てた経営計画は、いずれどこかで見直す必要が出てまいります。
・自身の事業、経営計画はこのままでいいのか
・財務の悩みはどこに相談すればいいのか
お悩みの方はぜひ一度、ご相談下さい。企業を活性化させる、再興させるためのお手伝いに、財務のプロが担える役割は想像以上に大きいはずです。