経営計画の作成と進捗管理支援、補助金や助成金の申請サポートを通じて経営者の財務のお困りごとを解決するコンサルティング会社、株式会社ティー・エー・リンクです。
弊社は、決算書や毎月の試算表を見るのが苦手な経営者に対して、決算書や試算表の見るべきポイントを分かりやすく解説することを得意としております。
いま起こっている財務・会計上の課題を的確に抽出するとともに、経営者が描く「将来の目標」「未来のありたい姿」から逆算しながら経営計画を一緒に作成するサポートを行っております。
今回は、VRIO分析について説明します。
4つの要素から自社の強みや経営課題を明確に認識できる分析方法です。
経営計画作成にお悩みの経営者はもちろん、自社の分析にお困りの方、見直したい方の参考になれば幸いです。
目次
本コラムは動画でも解説中！ぜひご覧ください。
VRIO分析 概要
VRIOとは、V・R・I・O、4つの観点から自社を分析し、その結果から強みや課題を明確にすることが、VRIO分析の目的です。
VはValue、経済的な価値。
RはRarity、希少性。
IはImitability、模倣可能性。
OはOrganization、組織。
これらの要素を組み合わせることでVRIO分析が成り立ちます。
次に、各要素について少し触れていきます。
V：Value 経済的価値
自社において、市場の変化に対処できるかを分析する際には、外部環境のリスクとなる変化に適応できるかが重要です。
外部環境は脅威だけでなく、チャンスや機会も含まれます。
こうした変化に前向きに対応できるかが、自社の経済的価値、つまりValueの分析になるのです。
R：Rarity 希少性
Rarityは、自社が他社や競合他社と比べた際に、優れている点を分析する要素です。
I：Imitability 模倣可能性
Imitabilityは、競合他社が自社を模倣できるかどうか、低コストで短期間に業界に新規参入できるかどうかを指します。
低コストで迅速に業界に参入できる場合、模倣可能性が高まり、競合が容易になる傾向があります。
模倣可能性が低いかどうかは、重要なポイントです。
模倣可能性が低いほど好ましく、高いほど不利です。
O：Organization 組織
最後に、Organization（組織）とは、自社の経営資源を最大限に活用できる組織体制が整っているかどうかを分析する要素です。
繰り返しになりますが、V・R・I・O、4つの観点から自社を分析し、その結果から強みや課題を明確にすることが、VRIO分析の目的です。
カフェチェーン店の例
実際にあるカフェチェーン店の分析の例をご紹介させていただき、よりイメージを持っていただければと思います。
例えば、Vの経済的価値。
色々なコーヒーチェーン店をイメージされるかと思いますが、その中には低価格帯で打ち出しているコーヒーチェーン店もありますし、高価格帯で展開している店舗もあります。
ここではスターバックスやエクセルシオールカフェなどをイメージして頂けると良いかなと思います。
庶民的でありつつ高級感もあふれる店内で、コーヒーはやや価格は高いものの独自の味わいを味わう事ができる。
これは経済的な価値として他社とは一線を画した強みと言えます。
次にR：希少性は、店舗の世界観にオリジナリティがあり、おいしいコーヒーを飲むことができることです。
低価格帯のどの店舗に行っても、画一的というのも一つです。
また、高級店舗ではそれぞれの店舗で味わいがあり、店舗の内装が異なり、世界観を楽しむことができます。
そしてコーヒーも落ち着いた環境の中で味わうことができる。
これは他ではない希少性の高いものと言えます。
続いて、I：模倣可能性です。
世界各国の店舗で高品質のサービスが提供されているため、競合他社が真似をしにくいという模倣可能性があります。
コーヒーチェーン店というと参入障壁は低いかもしれませんが、高価格帯で全世界に打ち出されているとなると真似がしにくくなります。
このように模倣可能性が低いことは、強みと言えます。
最後に、O：組織についてです。
これは、店舗スタッフの顧客対応力が高いことです。
高価格帯を打ち出している場合、接客サービスも充実していないと価格にマッチしないということになります。
そのため、しっかりした教育や顧客対応力の高い人材を集めていることが、十分な強みを発揮していると言えます。
今回は、VRIO分析を通じて経営分析の重要性について紹介しました。
経営計画を作成する際、分析がスタートの第一歩です。
ティー・エー・リンクはお客様の経営目標達成に向けて共に伴走し、経営計画の立案から実行、修正まで継続的にサポートいたします。
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