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いま起こっている財務・会計上の課題を的確に抽出するとともに、経営者が描く「将来の目標」「未来のありたい姿」から逆算しながら経営計画を一緒に作成するサポートを行っております。
本日は、納税資金を確保する方法について説明します。
インボイス登録によって、今までは消費税を納付していなかったけれど、これからは納付することになる事業者さんは必見です。
余裕を持って納付に対応するため、簡単に納付額をシミュレーションできる計算方法もご紹介します。
目次
本コラムは動画でも解説中!ぜひご覧ください。
納税資金
結論から申し上げますと、納税資金は通常使用している口座とは別に銀行口座を設け、そこに貯めておくことが重要です。
消費税はかなり高額になる可能性があります。
後で納税額が分かった時に資金が不足してしまうと、慌てふためいて資金調達しなければなりませんので、しっかりと税金をどれくらい払うのかを試算し、別口座で納税資金を貯めておくことが必要です。
簡単にご説明すると、受け取った消費税を別の口座に貯めておけば問題ありません。
例えば、110万円税込みで売上があった場合、受け取った消費税は10%のため、10万円になります。
この10万円を通常使用している口座ではなく、別口座に移してそこで貯めておくのが良いでしょう。
実際には受け取った消費税から材料の購入、消耗品の購入などによって支払う消費税があります。
このような受け取った消費税から支払った消費税を差し引いた金額が納税額になります。
受け取った消費税を別口座に移しておけば、多めに納税資金を貯めていることになり、不足する心配はありません。
簡易課税の場合
続いて、簡易課税の場合についてお話しします。
売上規模がそれほど大きくない会社は、簡易課税という制度を選択していることがあります。
簡易課税の場合は、下記の計算式が適用されます。
売上にかかった消費税×(100%―みなし仕入れ率)=納税額
みなし仕入れ率は業種によって異なります。
業種別【みなし仕入れ率】での計算
業種によってみなし仕入れ率が異なることをご説明しましたが、具体的な業種ごとのみなし仕入れ率をご紹介します。
では、みなし仕入れ率を先ほどの計算式に当てはめてみましょう。
例えば、売上が110万円税込の場合、内10万円は消費税となります。
この10万円に対してみなし仕入れ率は小売業の80%を適用します。
計算式:売上にかかった消費税×(100%―みなし仕入れ率)=納税額
100,000円×(100%-80%)=100,000円×20%
=20,000円
つまり、みなし仕入れ率が20%、消費税納税額が2万円となります。
この2万円を別口座に移して貯めておくことで、消費税の納税額を確保できます。
さらに、消費税に加えて法人税なども考慮して、利益のおおよそ30%分を別口座に用意しておくことで、納税のタイミングで資金を準備できます。
大まかな計算でも、今回ご紹介した方法で納税資金を試算し、確保することができます。
また詳細な金額のシミュレーションは、顧問先の会計事務所や税理士に相談して頂くことが大切です。
消費税の納付額はかなり大きくなるため、後で慌てふためくことがないように、計算方法を確認し、別口座に資金を準備しておくことをお勧めします。
1か月に1回消費税納税額を別口座に移すのが一番おススメですが、口座移動には手数料が掛かってしまう可能性がありますので、3か月に1回程度でも良いかもしれません。
今回は、納税資金の確保方法についてご説明しました。
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