皆様、こんにちは。
中小企業の輝く未来を支援するナビゲーター、株式会社ティー・エー・リンクの田中です。
前回までのコラム記事では、「経営計画の立て方」についてご紹介をしてきました。
参考にしながら自身の会社の経営計画をお作りになられた方は、かなり良い経営計画をお作りいただけると思いますよ。
さて、今日のブログでは「経営計画を立てることの意義」についてお伝えしようと思っています。
「人類が月に行くことが出来た理由」という【ロケット理論】から、経営計画を立てることの意義についてお伝えしようと思っております。
人類が月に到達できたのは、なぜか?
ちなみに皆様は、なぜ人類は月に行くことが出来たと思いますか?
「アポロ計画」はなぜ成功したのでしょうか?
様々な理由があるでしょうが、私は大きな理由の1つに【明確に目標を定めたから】であると思っています。
今から50年前に、当時のアメリカの大統領であるケネディが、「人類は月に行くんだ」というこれまでには考えられない壮大な計画を打ち出したわけです。
そこから【アポロ計画】という名のもと、プロジェクトがスタートしていったわけです。
そして実際に月面着陸を成功させることが出来たわけです。
道を歩いていたら、たまたま、なぜか分からないけれど月に到着したなんてことは、絶対にないわけですよね。
ですから、アポロ計画の成功は「偶然」起きたのではなく「必然」だったのです。
何か事を成し遂げようと思ったら、きちんと明確な目標を設定するということが必要なわけです。
「明確な目標」とは何なのか?
では話を経営計画に戻しまして、経営計画の中で言う「明確な目標」とは一体何なのでしょうか?
1つは「誰が見ても分かるようにする」ということでしょうね。
「売上を上げるぞ!」と経営者が社員に対して号令をかける。
これは一見すると「売上を上げるぞ!」と明確に伝えているようにも考えられます。
ただ、受け取る側(社員)からしたら、いかようにも捉えられてしまいますよね。
「前年比で10%増やせばよいのだろうか」
「5%程度で良いのだろう」
「2%くらいをイメージして社長は言っているんだろうか」
様々に捉えられちゃいますよね。
でも経営者が「前年比15%アップの売上を目指すんだ」という気持ちで「売上を上げるぞ!」と言ったのであれば、社員がそれぞれ思った売上金額をクリアしたとしても、社長の目標には到達していないという結果になるわけです。
目標を掲げるときは曖昧な表現にはせずに、「数値で伝える」こと、「誰もが同じように解釈できる言葉(例:月に行く など)で伝える」ことを意識するようにしましょう。
伝えなければ、伝わらない
もう1つ、目標を明確にするという点で大切なことがあります。
経営者の皆様は、ご自身が抱いている想いを「すべての従業員に」伝えておられますか?
もちろんこれは、すべてを包み隠さずに話せということではありません。
ただ、会社が何を目指しているのか、どこに向かおうとしているのかは、一緒に働いている仲間なのですから、ちゃんと伝えたいですよね。
いまいちど経営理念についての話をしたりですとか、会社の5年後の目標、その時にどのような会社になっているのかというイメージ・・・、これらの情報はぜひすべての従業員の方にお伝えするようにしてください。
経営計画を作って、それを経営計画書という形にしているのであれば、その経営計画書の中身を従業員に話して、伝える機会を設けるようにしましょう。
誰も経営者の頭の中を覗き見ることはできないのです。
伝えなければ、伝わらないのです。
アポロ計画も、アメリカ国内にとどまらずに世界中の全ての人が知ることになったから、応援することが出来たわけです。
だから月面着陸をすることが出来ました。
経営者自ら、夢や想い、目標を話す場を設けるようにしましょう。
今日の内容はここまでにしまして、次回のコラム記事では「経営計画は具体化しなければならない」という点についてお話ししようと思います。
次回も、どうぞお楽しみに!