経営計画の作成と進捗管理支援、補助金や助成金の申請サポートを通じて経営者の財務のお困りごとを解決するコンサルティング会社、株式会社ティー・エー・リンクです。
弊社は、財務・会計上の課題を的確に分かりやすく抽出し、「課題解決の方法」と「経営者が描く【将来の目標】【未来のありたい姿】を実現させるための戦略・戦術」を経営計画の作成を通じてサポートを行っております。
いま起こっている財務・会計上の課題を的確に抽出するとともに、経営者が描く「将来の目標」「未来のありたい姿」から逆算しながら経営計画を一緒に作成するサポートを行っております。
今回は、飲食業の経営者が注目しておきたい経営指標を3つ説明します。
この経営指標は、飲食店を経営しているけどなかなか財務状況が安定しない方や経営している飲食店の経営状態を確認したい方、これから飲食業界に参入したい方に活用して頂けます。
自社の経営状況を今一度見直し、改善点を見つける手助けになれば幸いです。
目次
経営指標「FLコスト・FL比率」
経営指標「営業利益率」
経営指標「人時生産性(売上高)」
本コラムは動画でも解説中!ぜひご覧ください。
経営指標「FLコスト・FL比率」
1つ目の指標は「FLコスト・FL比率」です。
FLコストとは、材料費(Food)と人件費(Labor)を足したものをさし、2つの頭文字を取ってFLコストと呼んでいます。
FLコストはこのように計算が出来ます。
FLコスト=材料費(Food)+人件費(Labor)
続いて、FL比率の計算式はこのようになります。
FL比率=FLコスト÷売上高
是非ご自身の会社のFL比率を計算し、60%以内であるかどうかを確認して頂けると良いと思います。
もちろん、FL比率は低ければ低いほど良いわけですが、あまりに低すぎると、提供するサービスや商品が質素に見えてしまう可能性があります。
したがって、バランスの取れたFL比率を目指すことが重要です。
望ましい数値55%~60%程度となりますので、是非この範囲内のパーセンテージを目指していただければと思います。
逆に、FL比率が65%を超えると赤字体質になる可能性が高くなります。
そうなると、その店舗で利益を出しにくくなり、経営が厳しくなることが予想されます。
65%という比率も、経営者の皆様にはしっかりと押さえていただきたいポイントです。
もちろん、一時的に赤字体質になることは問題ありませんが、これが長期にわたって続くと、店舗経営が成り立たなくなる可能性が高くなります。
したがって、FLコストが65%以上になることが継続しないように、注意を払っていただければと思います。
経営指標「営業利益率」
次の経営指標は、営業利益率です。
営業利益率とは、売上高に対して営業利益がどのくらい稼げたかを示す指標です。
計算式はこちらになります。
営業利益率=営業利益÷売上高
飲食業における営業利益率は、一般的に5%前後が多いとされています。
しかし、5%前後では利益が残りにくいのが実情です。
利益が出ても大きな金額にならないケースが多いです。
その為、営業利益率8%を目指すことをお勧めします。
もし10%まで伸ばすことができれば、超優良店舗と位置づけられます。
そこまで達成できなくとも、まずは5%を超えて8%程度を目指していただけると良いでしょう。
売上高に対して営業利益がどのくらい残せたか、営業利益率という指標もぜひ確認していただきたいです。
経営指標「人時生産性(売上高)」
3つ目は「人時生産性」「人時売上高」です。
人時生産性(売上高)は、このような式で計算できます。
人時売上高(人時生産性)=店舗の月間売上高÷店舗の月間労働時間合計
一般的には、人時売上高の目標として5,000円程度が望ましいと言われています。
もちろん、この数値は高ければ高いほど良いのですが、高めすぎると顧客満足度が低下する可能性があります。
売上高を上げるためには良いのですが、例えば人時生産性を高めるためにパートを1人削ったり、運営人数を減らすと、オーダーに時間がかかったり、提供スピードが遅くなるなどの問題が発生する可能性があります。
したがって、バランスを見極めることが重要です。
目標として5,000円前後が望ましいということを指標として、実際にその数値に届いているかどうかを確認していただければと思います。
人時生産性という概念を、ぜひ経営指標として活用してください。
今回は、飲食業の経営者が注目しておきたい3つの経営指標をご紹介しました。
この指標をしっかりと把握し、バランスの取れた店舗経営を行っていただければと思います。
飲食業を営む皆様にとって、これらの指標は経営判断の参考となります。
是非、日々の経営に役立て頂ければと思います。
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