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弊社は、決算書や毎月の試算表を見るのが苦手な経営者に対して、決算書や試算表の見るべきポイントを分かりやすく解説することを得意としております。
いま起こっている財務・会計上の課題を的確に抽出するとともに、経営者が描く「将来の目標」「未来のありたい姿」から逆算しながら経営計画を一緒に作成するサポートを行っております。
今回は、役員報酬の適正額についてご紹介します。
事業を始めたばかりの経営者のみなさん、「役員報酬」を決める際、適正額はいくらなのか気になっていませんか。
今回は、統計から見る「役員報酬」の平均額から、会社規模に合った適正額を見つけていきます。
参考値のひとつとして知っておいて損はない内容になっています。
目次
役員報酬の適性額
統計で見る「役員報酬」
「役員報酬」の基本知識
本コラムは動画でも解説中!ぜひご覧ください。
役員報酬の適性額
最初に、役員報酬の設定に関しては、基本的に株主総会で承認を得られれば問題ありません。
例えば、社長が100%の株主であれば、社長が意思決定を行うことができます。
つまり、株主総会で承認が得られる限り、役員報酬の額をいくらに設定しても構わないということです。
具体的な下限や上限はありません。
一方で自社の適正額が分からず、悩まれる方も多いでしょう。
適正額を判断するためには、他社の事例を参考にするのが良いです。
他の企業の役員報酬額を参考にして自社の適正な金額を見つけることをおすすめします。
統計で見る「役員報酬」
国税庁が毎年実施している「民間給与実態統計調査結果」という調査があります。
直近の調査では、令和4年版のデータが発表されています。
この調査によれば、株式会社形態の役員報酬の平均金額が示されています。
役員報酬には、給与だけでなく役員賞与も含まれています。
全体の平均である809万円は、ひとつの参考指標としていただけると良いでしょう。
また、中小企業や零細企業では、資本金2,000万円未満の企業が多いため、役員報酬の平均金額である647万円を参考にするのが良いと思います。
もちろん、役員報酬を設定する際は、企業が利益を上げていることが前提です。
もし利益が十分に出ていない場合には、役員報酬を下げざるを得ない可能性があります。
しかし、利益が出ている時には、しっかりと報酬を取っていただくことが望ましいです。
650万円をひとつの指標としつつ、利益が十分に出るのであれば、それを超える金額を設定し、1年間の役員報酬をしっかりと受け取ることが理想です。
「役員報酬」の基本知識
先ほどもご紹介しました通り、資本金の金額が大きくなるほど役員報酬の金額も増える傾向があります。
また、既にご存知の方も多いかと思いますが、基本的に期中に役員報酬の金額を変更することはできません。
そのため、1年間の計画を立てた上で、適切な役員報酬額を設定していただくのが望ましいです。
役員報酬を決定する期間は、期首から3か月以内とされています。
例えば、3月決算の会社であれば6月まで、6月決算の会社であれば9月までに設定する必要があります。
この期間内に役員報酬の金額を決定し、その金額を支払うという形になります。
今回は、役員報酬の適正額について解説しました。
役員報酬の設定は、株主総会で承認が得られれば問題なく、他社の事例を参考にしながら適正な金額を見つけることが重要です。
また、国税庁の統計データには、中小企業の平均役員報酬額が記載されていますので参考にするのも良いでしょう。
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