経営計画の作成と進捗管理支援、補助金や助成金の申請サポートを通じて経営者の財務のお困りごとを解決するコンサルティング会社、株式会社ティー・エー・リンクです。
弊社は、決算書や毎月の試算表を見るのが苦手な経営者に対して、決算書や試算表の見るべきポイントを分かりやすく解説することを得意としております。
いま起こっている財務・会計上の課題を的確に抽出するとともに、経営者が描く「将来の目標」「未来のありたい姿」から逆算しながら経営計画を一緒に作成するサポートを行っております。
今回は、単年度計画の売上計画を立てる方法について説明します。
2つ以上の階層で売上を分けることの重要性や、実際の売上を検証する仕組みの構築など、売上計画を立てる上で考えるべきポイントをご説明します。
単年度計画をこれから立てる経営者の皆様の参考になれば幸いです。
目次
売上計画 概要
売上の細分化
売上計画 当社の例
予実管理の重要性
本コラムは動画でも解説中!ぜひご覧ください。
売上計画 概要
最初に、売上計画を立てる上で一番やってはいけないことをご説明します。
それは、売上を種類別に分けずに全体の計画を立てようとすることです。
商品やサービスが1つしかない場合や取引先が1つしかない場合は別にして、多くの会社は複数の商品や取引先を持っているでしょう。
だからこそ、売上の中身を分けて計画を立てることが必要です。
それは、商品やサービスごとに必要な戦略やアクションが異なるからです。
売上の細分化
下記の図では、売上をA商品・B商品・C商品に分類しています。
それだけでなく、売上の階層を1つ加え、内容を詳細に分析して売上計画を立てることをお勧めします。
今回は、A商品の内容を得意先αβθの3つに分類しました。B商品・C商品も同様に分類しています。
このように、少なくとも2段階で売上計画を立てる事で、具体的なアクションプランを考えやすくなります。
得意先αβθは、それぞれが異なる特性を持つでしょう。
例えば、近距離の得意先と海外など遠距離の得意先とでは特性が異なります。
例えば、A商品の販売先が国内か海外かでアクションプランは大きく異なります。
国内であっても、近距離の取引先と遠距離の取引先に対するアクションプランは異なるはずです。
ですので、得意先やエリア、担当者、商品の内容を、さらに詳細に分類することで、それぞれのカテゴリーごとにアクションプランを立て、最下層の売上分類ごとに売上計画を作成することで、具体性が高まります。
先ほどご紹介したように、エリア別や担当別など、何を基準にしても構いません。
ご自身の会社に合った設定を自由に行ってください。
重要なのは、少なくとも売上を2段階で分析することで、具体的なアクションプランを立てやすくなることです。
売上計画 当社の例
当社では、商品ごと・得意先ごとに1件1件の売上計画を作成しています。
この方法を取るのは、得意先ごとに、単価アップや追加販売の施策を考えやすくするためです。
しかし、商品の取扱点数が多い卸売企業にとってはこれを導入するのは難しいかもしれません。
そういった場合は、ある程度の分類で売上を括り、その内容を階層分けすることで、アクションプランを考えていただくと良いでしょう。
予実管理の重要性
売上計画作成後には注意が必要です。それは、予実管理を怠ると、計画を立てた意味が無くなってしまうからです。
計画の実行結果を検証できるしくみを整える必要があります。
実際に「1~2か月が経過した際の成果」を検証できるしくみがないと、立てた計画が意味を持たなくなってしまいます。
そのため、売上を分類ごとに記録できる体制を整えることが重要です。
先ほどご紹介したように、商品ごとや得意先ごとに売り上げを分析した場合、それぞれのカテゴリーでの記録を取ることが大切です。
もし、記録を取ることが難しい場合は、ITツールなどを導入することを検討してみてください。
今回は売上計画の重要性を説明しました。
具体的な売上計画を作成するには、売上を2段階程度に分類し、社内で計画を検証できる仕組みを整える必要があります。
これが単年度計画の売上計画を立てる際のポイントです。
ぜひ、今回の内容を参考にして、来期以降の具体的な計画作成に役立てていただければと思います。
これから初めて経営計画を作成する方、決算書や財務の専門用語に悩まれている方は、お気軽にご相談ください。